毎日がギャンブル 2006 2 23
あるサラリーマンから聞いた話を書きましょう。
(ケース1)
お昼過ぎに株価を見たら、堅調だった。
3時近くになって、もう一度、株価を見てみると、下落していた。
「まずいな」と思いつつ、迷っているうちに、午後3時の大引けが近づいていた。
「ええい、今夜の米国株式市場に賭けよう」と思い、そのままにした。
夜、家で、日足チャートを見ると、上ヒゲが、かなり長い。
「これは、本当に、まずい。明日は、ダメだ」と思い、がっくりきて、寝る。
翌朝、米国株式市場を見てみると、大幅高だった。
持ち株も、大幅高で始まった。
男は、「賭に勝ったぞ」と思った。
(ケース2)
午後、株価を見たら、堅調だった。
しかも、パソコンで、日足チャートを見ると、非常に、よい形だった。
「これならば、もっと上がる。利益確定は、早すぎる」と思った。
「明日も、いけるぞ」と思いながら、帰りの電車に乗った。
ふと、電車の中で、不安に襲われる。
「もし、今夜の米国株式市場が、急落したら、どうしよう」。
翌朝、ニュースを見てみると、案の定、不安は的中し、
米国株式市場が、大幅に下落していて、持ち株も、大幅安で始まった。
このサラリーマンの場合、一勝一敗なので、損はしなかったけれど、
後味の悪い思いをしたそうです。
もし、ケース1で、賭に負けていたら、
つまり、米国株式市場が、下落していたら、ゼロ勝二敗となっていたところです。
もう、こんなギャンブルのような値動きは、止めにすべきです。
株式投資が、運不運に左右されてしまい、「毎日がギャンブル」になります。
輸出比率が高い企業ならばともかく、
純粋に「国内産業のみ」の企業は、米国株式市場に関係ないはずです。
これでは、ギャンブル好きの人はともかく、
普通の人は、株式市場に対して、リスクを感じるでしょう。
結局、株式市場に残るのは、ギャンブル好きの人だけなのか。